
Jacques le corre(ジャック・ル・コー)のバッグ。定番のリスボン。
前々からうわさには聞いていたが素晴らしい。 いろいろなところがいろいろなところに作り込まれたバッグだなあと思う。 前々から存在は知っていたが、そう簡単に買える値段でないし、 当分先かなと思っていたのだが、優待割引につられて買ってしまう。 まあ、言い訳はいろいろあるが、そういう時期だったということにしておこう。
素晴らしいポイントはいろいろあるが、なんといってもバランスが素晴らしい。 エルメスのバーキンとか、そういうのにも負けないんじゃないかと思う。 ボンボン物を詰め込めて、気にせずラフに使えるレザーバッグ、という コンセプトで作られている、らしく、そういうところもバーキンぽい。 新しいクラシックとか、進化する定番、とか、まさにそういう感じだと思う。
リスボンの素晴らしい点を簡単にまとめると、
1、立つ
2、軽い
3、大きさ
4、ポケット
5、ファスナー
6、デザイン
7、その他もろもろ絶妙な実用性
8、価格
そういうもろもろのバランスを含めて、実は最強の仕事バッグではないか、と思う。 おしゃれに特化したバッグはいくらでもあるが、見た目+実用性を兼ね備えたバッグ となると意外に少ない。エルメスだのヴィトンだのクロエだの、 あんな重たいバッグをよく持ち歩くよなあ、と思う。 まあ、ぼくとは縁のない話であるが、あんな鉛の塊のようなバッグを、 オシャレのために持ち歩く女性というのは偉いものだ。 閑話休題、ジャックルコーのリスボンの話だった。
1、立つ
まず、リスボンが素晴らしいのは、バッグが立つこと。 ぼくはこれまで、布製のバッグばかり使っていて、自立するバッグというのは使った ことがなかったが、このバッグが「立つ」というのは、地味に意外といいもんです。
2、軽い
皮のバッグの割に、ということだが、レザーバッグでこの軽さは特筆ものだと思う。 ゴヤールなんかでトートタイプの軽いバッグもあるが、きちんとカバンの上が閉まって これだけ軽いレザーバッグはあまりないような気がする。 カバンの上が閉まるというのは、仕事バッグとしてポイントが高いと思う。 トートタイプを仕事に使っても何か問題あるわけではないが、個人的にカバンの 中身が上から見えるのはみっともないような気がするので。
3、大きさ
デザインは同じで大きさの違うタイプがいくつかあるが、ぼくは中サイズにした。 これがぼくにはたいへん使いやすい。A4のファイルもすっぽり入るし、 ぼくが使っているパソコンだと、このサイズですっぽり入る。 ギリギリ、でなくてすっぽり、というのが、ストレスがなくてたいへん使いやすい。 ぼくが普段使う荷物ならこの大きさでちょうど。 仕事用に使うなら、大は小を兼ねるというので、これくらいの大きさの方が 荷物が増えてもぽんぽん放り込めるのでちょうどよいのではと思う。 これまで使っていたカバンが、びみょうに何を入れるにも小さくて、だいたいは 入るのだが「あと一歩入らない」というのを延々くり返していたので、 この絶妙な大きさの違いというのは、意外にポイントが高い。 もう一回り小さいサイズでも、A4のファイルはギリギリ入るが、はしっこが当たってしまうそうだ。 それから、中サイズだと、持ち手も絶妙な長さで、小サイズだと肩掛けできないが (ぎりぎり出来なくもないが若干窮屈)このサイズだと肩にかけられる。 その肩にかかり方も「スッポリ」という感じで、これまたちょうどいい。 トートバッグなんかで、肩ひもがやたらに長いのがあるが、これはカバン本体が小脇に おさまる感じだ。女性だったら、かばんを腕からかけていわゆる女子持ちも ぎりぎりできる長さでないかと思う。
4、ポケット
前面にビロンと一面についているポケット。これが非常に使いやすい。 この「一面に」というのが意外にポイントで、バッグの外にポケットがついていても、 サイズが小さくて微妙に物が入らない、というのもよくあるが、 サイズが大きいので、長財布でも、文庫本でも、たいていのものが入る。 外面なので、ごそごそしなくてもすぐに見つかる。 カバンの中に仕切りはなくて、内ポケットがひとつだけだが、 このポケットの数も絶妙。カバンに仕切りがあると逆に使いづらかったり、 ポケットが多すぎると、どこに何を入れたか忘れたりすることがある。 仕切りがなくて、ポケットが中と外にひとつずつというのは、実は合理的だなあと感心した。 このあたりも非常に使いやすいです。
5、ファスナー
ファスナーのすべりがたいへん良い。いいファスナーを使っているのだろうなと思う。 ダブルジップ?というのか、ファスナーが二つついていて、どっちからでも開けられるように なっているタイプがあるが、リスボンのファスナーは一つ。 世の中にはダブルファスナーでないと買わないというこだわりの人もいるそうだし、 ダブルジップの方が使いやすいのでないか?と思っていたが、ファスナーの開きがよくて 「ぬるり」と開くので特に気にならない。仕事とかだと開けっ放しはだらしなく見えるが、 普段使いなら、カバンの上やポケットのファスナーを開けっ放しにしていても逆に粋です。 ファスナーがひとつの方が壊れにくいかもね。ぼくはよくダブルジップのファスナーを ひっかけて開かなくさせました。 こういう細かい部分にお金をかけるというのは実は意外に重要だなと思う。 そして、こういうところへの手間のかけかたは海外のブランドの方がうまいような気がする。
6、デザイン
カッチリしすぎず、ラフすぎないデザイン。 一歩間違えたらスクールバッグのように見え、なくもないですが、色と素材で遊べば そんな心配もないかと思われます。 クラシックなデザインなので、仕事で使っても気にならない。 素材がよいものなのでほんのり高級感もありつつ、仕事だけでなく、普段でもばんばん使える。 いやあ、万能のバッグだなあ。 持ち手も金具で止まっているし、頑丈に作られているので、デザイン優先のオシャレカバンに ありがちな「荷物入れすぎたら取れんじゃないか」という心配とも無用です。
7、絶妙な実用性
カバンの裏ばりは明るい緑。ちょっと蛍光がかった黄緑、というような色で、「この色がイヤ!」 という人もいるらしいのだが、じつはこの裏ばりが緑というのも、使いやすいポイントだなあと思う。 一般に、カバンの中というのは暗いものなので、この淡い蛍光色が光をはじいて明るく見えるし、 逆に、黄緑色の物を持つ人というのも少ないので、自分の荷物とカバンの色がまざらず、荷物が探しやすい。 カバンの内布が黒だったりするとこうはいかず、逆に物が見にくいのではと思う。 カバンの底に鋲が5つ打ってあって、床に置いても直置きにならないのもうれしいポイントです。
8、価格
10万円という価格は、もちろん、高いは高いにせよ、絶対に買えない、ということもなく、 かつ、高級品すぎてもったいなくて使えない、ということもなく、このあたりの設定も絶妙。 なんでも、2個目、3個目といってしまう人が多数、と聞くが、その気持がわからなくもない。 なかには1個目のあとに、1ヶ月で2個目を購入という強者もいるらしい。 ぼくもこれが壊れたら2個目を買おうと思っている。しかし、かなり頑丈なので、壊れるまでには相当時間がかかりそうだ。 もちろん少し壊れたくらいなら修理も受けつけてもらえる。 まずセールにはならないので、買うとしたら定価で買うことになるが、それだけの価値はあると思われる。
さて、ここまでジャックルコーのリスボンをひたすら絶賛してきましたが、あなたはどうでしょう。 もし迷っているというのならぜひぼくの仲間入りを。 買ってこれだけ悔いのないカバンというものをぼくははじめて買いました。