疑ってすみませんでした。
3、4ヵ月まで赤ちゃんは姿勢で寝る、と聞いて、ほんまかいなと思っていましたが、ほんまにそうみたいでした。ほんまに赤ちゃんは姿勢で寝るみたいです。
まんまる子育てに挑戦してここ数ヶ月。「赤ちゃんは背中を丸くしてあげると寝る」と聞いて、まんまる抱っこにチャレンジしたり、おくるみに巻いたり、あれこれあれこれやってきたけど、赤ん坊のまなこはぱっちりするばかり。これほんまにそうなんかいなと疑ったりしていましたが、すみませんでした。これほんまにそうみたいでした。
最近、とある筋から「赤ちゃんの腰が堅いんじゃない?」と言われて、ふとそう言われてみてみると、まんまる抱っこやスリングに入れた時に、赤ちゃんの腰が丸くなっていないことに気がついた。というか、もともと気づいてはいたんだけど、なかなかここが丸くならなくて、四苦八苦していた。ここを丸くしてあげるのが、絶妙なさじ加減でなかなか出来なくて、ごくたまに、今日はうまく丸く出来たなあというときがあって、そういうときはすっと寝付くなあとなんとなく思っていた。
そこであらためて「腰が硬い」と言われて、あらためて赤ちゃんの姿勢を見直してみると、おめめぱっちりというのは、どうもこの腰が丸くならなくて、まっすぐになっているときのようだ。思い返してみると、こっちはまんまる抱っこをしてあげているつもりでいるんだけど、なんとなく赤ん坊は気持良さそうではなくて、たしかに、抱っこやスリングやあれこれすれば、泣かずにはいるのだけど、それもしぶしぶ「まあ泣かずにいてやるか」というくらいで、眉間にしわが入りがちというか、こっちが見てもどうも心地よさそうではない。そしてそれが、まんまる子育てにチャレンジしてはいるのだけど、ずっと引っかかっていた。
ぼくらは助産師さんにまんまる抱っこのやり方を教えてもらってたんだけど、そのときに「腕をホームベース形にしてそのなかに赤ちゃんがすっぽり収まるようにする」とか「首と膝をひっかけて抱っこする」と聞いて実行していた。だけどこのやり方をするとどうも「背中はだいたい丸いんだけど腰はまっすぐ」になって、どうもキレイに背中が丸くならない。
なのでこの際、抱き方の美しさにはこだわらないことにして、赤ちゃんの背中が丸くなることだけこころがけて、抱っこするようにしてみた。腰が堅い赤ちゃんは、お尻の穴が天井を向くように心がけて抱っこするといいと聞いたので、抱っこの仕方はものすごく変なんだけど、そういうふうに抱っこしてみたところ・・・寝ました、ものの五分とたたないうちに。
そして、その姿勢を保ったままふとんに着地すると、布団に下りた感触で、さすがに目は開けるけれど、そのまままた目をつぶって、なんと入眠してくれたのだ! 赤ん坊を布団におろすと背中スイッチが入る、と悩んでいる親御さんは多いと思うけど、じつは姿勢の問題だったんだなあとちょっと感動しました。
そこであらためて我が子の姿勢を見直してみると、
たぶんふつうの赤ん坊は、そこまで腰が硬くないから、ホームベースとか首と膝をひっかける形をすれば、きれいに背中が丸くなってくれてたんだろうが、うちの子はそうじゃなかったので、それだけではきれいに丸くなり切れず、気持悪かったんだろうと思う。おくるみに入れないというのも、ふつうはおくるみに巻いてあげれば、背中の丸い姿勢がキープできて、にこにこしてるんだろうが、うちの子はおくるみに巻いただけでは、背中が丸くなれなくて、居心地が悪かったんだろう。実際、お尻の穴が天井を向くようにしようと思ったら、バスタオルを要塞のように積み上げて、腰をぐっと持ち上げてあげないといけない、ということがつい最近判明した。
背中を丸くしてあげればいいのも、お尻の穴が天井を向くようにすればいいのも、ずっと前から知っていたのにこれまで何をしていたんだろうなあと反省した。どうもぼくらはマニュアル体質というか、見栄えばかり気にするというか、ものの本質が見えてなかったんだなあと反省した。これまでずっと、まんまる抱っこをしているつもりでいたけれど、どうやら本当のまんまる抱っこではなくて「まんまる抱っこ風」でしかなかったのだ。
というわけで、世の中の「まんまるにしているのに赤ちゃんが寝てくれない」とお悩みの世の中のみなさん、たぶんそれは「まんまる抱っこ風」で本当のまんまるではないだけで、本物のまんまるにしてあげれば、赤ちゃんはすぐに寝てくれるはずです。