2015年1月20日火曜日

まんまる育児ことはじめ

ぼくらがまんまる育児を知ったのは本当にひょんなことがきっかけだった。

赤ん坊が生まれて3週間くらいだっただろうか。それまでは布団に置くだけでうつらうつらと寝てくれていた赤ん坊にモロー反射がはじまって、びくっと目を覚ますようになった。モロー反射というのは、驚愕反射とも言って、物音やなんかで赤ん坊の腕がびくっと動く反射のこと。腕の動いた拍子に、うとうとしかけていた赤ん坊が目を覚ましてしまうので、どうにかならんもんかと思っていたら、その頃ちょうどうちに遊びに来ていた妻の兄弟が(ちょうど一歳違いの子どもがいる)、スワドルミーという商品があって、これでくるむと手が動かなくなるので、モロー反射が起きずによく寝てくれるらしいよ、と教えてくれた。ただ、赤ちゃんによるらしいけど、と。

なるほど、と思ったぼくらは、スワドルミーとはどんなものぞ、とその晩さっそくネットで調べてみた。すると、要するにおくるみ(スワドルとはおくるみの意味)なんだけど、手を収納する場所があって、ぱたんぱたんとしまいこむと、コロリと寝てくれる、という代物らしい。きくかきかないかは分からないが、たしかにこれが効いてねてくれるならありがたい。

ただ、ぼくらは一般に便利とされるベビーグッズを買いあさるつもりはなかったのと、インターネットではサイズが分からなかったり(SとかMとかたくさんサイズがあった)、つくりはチャチそうなのに、けっこういい値段がしたので、なんだかわざわざ買う気にはなれなかった。それに、仕組みを見ると単純そうだし(布に赤ちゃんの手をしまう場所がついているだけ)、これなら他のもので代用できるんじゃないの、というのがぼくらの意見だった。

要するにモロー反射が出ないには手が動かなければいいんだから、おくるみでくるめばいいんじゃないかとぼくらは思って、もちろんネット世代のぼくら、早速ネットで「おくるみのくるみ方」を調べる。そこでぼくらが出会ったのが「おひなまき」というくるみ方の方法だった。おひなまきを紹介しているそのサイトで、偶然ぼくらが見かけたのが「まんまる育児」のことで、なんでも、まんまる育児で育てた赤ちゃんは、「泣いているところを見た事がないくらい」ほとんど泣かないのだという。赤ん坊が泣かない育て方。ほほう。そんな素晴らしい育児法があるならぼくらもやってみたい。おもしろそう、というのが、そのときのぼくらの単純な動機だった。

まんまる育児からたどっていって、ほどなく渡部信子さんのブログに行き着き、熟読しているうちに、なんとなくまんまるのやり方は分かったものの、やっぱり体系だって学ばないとよく分からないな、という感じで、まんまる育児の本があるみたいだったので amazon で注文し、ブログと本を参考にしながら、なんとなく手探りで、おひなまきにしてみたり、まんまる寝床をつくってみたり、首枕を当ててみたり、独学であれこれあれこれ、やってみたのだったが。

なんとなくなにかがおかしい、とぼくらが気づきはじめるまで、それほど時間はかからなかった。